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心に移りゆくよしなしごとを、教育、音声言語、認知科学、環境倫理などの視点から、そこはかとなく書いています
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東と西のはざま 6.アホバカ論
昔は、「大阪の人とは「アホ」と言われても笑って済ませられるが、「バカ」と言われるとカチンとくる。それに対し、東京に人は逆である。」と言われたものだが、現在はそんなことはあまりない。東京の人でも「アホ」と言われた方が「バカ」よりはカチンと来ない人が多い。これは、漫才ブームからお笑いブームまでの関西勢の活躍とメディアの影響だろう。それでも、自然と口から出るのはどちらかというのは、明確に、近畿地方「アホ」とその他「バカ」で分かれる。ところが、静岡から愛知、岐阜に辺りでは、「タワケ」という言い方がはびこる。これは「戯ける(馬鹿げる)」から来ているようだが、「アホ」と「バカ」のはざまに「タワケ」がある理由はよくわからない。  (2022.4.20  続く)


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東と西のはざま  7.食べ物
関西では、肉と言えば牛肉がデフォルトになっているのが、静岡を含め関東では、豚肉が標準である。このことは例えば肉じゃがにもよく表れている。関東では肉まんという食べ物を、関西で豚まんと呼ぶのは、この肉のデフォルトという背景があるのだろう。関東と関西では、食文化の違いが多くみられる。牛肉/豚肉以外にも、うどん/そば、うどんのつゆ、雑煮の餅の形状、ウナギの開き方など、言葉の混在化とは異なり、食文化は今でも明確に分かれているものが多い。中部に位置する静岡は、これらについてはほぼ関東に準ずる。また、同じものでも東と西とで呼び名が違うものに、桜餅がある。関西では道明寺と呼ばれているようだが、形も異なるようである。ただ、最近は関東でも道明寺の名で売られるものが増えており、平準化が進んでいる。 (2022.4.27  続く)


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東と西のはざま  8.エスカレータ
東日本ではエスカレータの右側を空けるが西日本では左を空けると言われるが、実際にはそうでもない。函館に行った時には確かに右側を空けていたが、福岡に行った時にも右側を空けていた。京都に行くと、市内は左側を空けていたが、京都駅では右側を空けていた。各地からの観光客が多いというのもあるだろう。では、はざまの地域はどうか。静岡は右側を空けていたし、浜松もそうだった。名古屋も駅、市内ともに右側を空けていた。もっとも、エスカレータは歩くものではないので空ける必要はないのだが。 (2022.5.4  続く)


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東と西のはざま  9.舌べら、舌べろ
いわゆる「舌」のことを「べろ」という人は多いが、「舌べら」「舌べろ」というのはどうも中部地方の静岡だけらしい。しかし、「舌べら」「舌べろ」の境界というのはない。スポット的に存在するのが非常に不思議である。住んでいた焼津では、「舌べら」であったが、単に「べろ」ということもあって、「べら」と「べろ」の一貫性がないのも趣深い。 (2022.5.11  続く)


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東と西のはざま  10.ホタルの点滅
初回に電力の周波数が東日本と西日本とで異なるという話をしたが、夏の風物詩ホタルの点滅の速度も東と西とで異なるといわれる。ゲンジボタルのオスは求愛行動としてとまっているとにきに光を点滅させるが、東日本では4秒に1回なのに対し、西日本では2秒に1回であることが知られている。従来研究によれば、この境界はほぼフォッサマグナのラインに近いのだが、中部地方の静岡北部から山梨県にかけて3秒間に1回の点滅をするホタルがいるという。さらに、長崎大の大庭教授によれば、長崎の五島列島のゲンジボタルは1秒間に1回の点滅をするとのこと。非常に興味深い。佐賀大永野准教授はこういった東と西とでゲンジボタルの点滅周期が異なるのは遺伝子の違いによることを明らかにした。  (2022.5.18  「東と西のはざま」終わり)


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