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心に移りゆくよしなしごとを、教育、音声言語、認知科学、環境倫理などの視点から、そこはかとなく書いています
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子供の質問にはすぐ答えてはいけない 5.言葉を使わないと考えられないこと
積み木を積み重ねる際の思考というのは、視覚的な形状を見て、直方体の上には直方体が乗る、球体の上には直方体は乗らない、などおそらく言語に置き換えなくても、頭の中でやり取りされる視覚情報を手掛かりに判断が可能な場合に限られるであろう。一方、例えば、遅刻したら5点減点とし20点減点になったら減給、無断欠勤は1回で減給など、会社で部下の勤務に関するルールなど抽象的なことを考える場合には、言語なしでは難しいと推測できる。ところで、人間とサルの口の奥を比較すると、サルでは、弁の働きをする喉頭蓋が高い位置にあるのに対し、人間では低い位置にある。このため、サルではのどのスペース容積が小さく音韻を発声することが難しいのに対して、人間の場合、のどのスペースがたっぷりあり、母音をつくるのに都合がよい。この違いにより人間はいくつかの母音を発声することができる。そして、唇や歯、歯茎などでつくられる子音とのどのスペースでつくられる母音を組み合わせて言語をつくり出した。言語を使うことにより、人間は、推論や問題解決などの高度な思考や記録ができるようになり、現在のような文明を築き上げた。言語を使わず、幾何学的な視覚情報だけの思考では、ここまでの高度な文明を作ることはできなかったであろう。 (2021.8.4 続く)
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