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心に移りゆくよしなしごとを、教育、音声言語、認知科学、環境倫理などの視点から、そこはかとなく書いています
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繰り返しは偉大である  2.長期記憶の存在
では、なぜ我々は、自分の電話番号や人の名前、さらには九九や寿限無、ポケモンの名前をいつまでも憶えていられるのだろう。これはこういった情報がワーキングメモリではなく、長期記憶という領域に入っているからである。つまり、ワーキングメモリと長期記憶とは別の領域で、機能も異なっていると考えられる。長期記憶は、文字通り長きにわたって情報を保存できるが保持時間は永続的と考えられている。しかも、容量は無制限とされる。確かに、自分の過去を思い出してみれば、幼稚園時以降、先生や友達、親兄弟、知り合い、政治家、歌手、スポーツ選手、芸人など実に数多い人たちの、顔や様々な表情、声、言動をいまだに覚えているし、常用漢字や多くの英単語など、学校で習ったこともかなり(ある程度?)覚えている。これらの量は実に膨大だ。長期記憶にさえ入れれば、いくらでも死ぬまでキープしておくことができるのである。ここで注意しなければいけないことは、長期記憶に入れられるということと長期記憶の内容を引き出すことは、別の話であるということだ。引き出すことができず、長期記憶に入ったままになっていることは実に多い。     (2021.5.11  続く)

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