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心に移りゆくよしなしごとを、教育、音声言語、認知科学、環境倫理などの視点から、そこはかとなく書いています
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東と西のはざま 2.「知らない」と「知らん」が混在した高校
東日本と西日本との線引き方法の2つ目は言語学的境界だ。これにもいくつかの指標がある。もっとも知られているのは、否定の<ない/ん>である。私は、静岡県のほぼ中央の藤枝というところの高校に通っていた。入学して早々に気づいたのは、「知らない」「わからない」という生徒と、「知らん」「わからん」という生徒が混在していることだった。自分は<ない>で育ったので、<ん>にはずいぶん違和感があった。つまり、<ない/ん>の境界上に高校が建っていたのだ。居住地でみるとどうやらその境界は大井川という川であることを突き止めた。まさに、はざまに立つ高校だ。おそらく新潟県西辺りでも同じようなことがあるのだと思う。静岡で18年、東京で35年、京都大阪で3年過ごした経験から垣間見た東西の違いとそのはざまの文化について紹介したい。    (2022.3.11  続く)

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