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心に移りゆくよしなしごとを、教育、音声言語、認知科学、環境倫理などの視点から、そこはかとなく書いています
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自然と人工  7.自然言語と人工言語
無声子音の直後の「i」や「u」、無声子音にはさまれた「i」や「u」は無声化しやすいと話を続けてきた。ここで、「しやすい」とか「傾向にある」という表現に違和感を持った人もいるのではないだろうか。なぜ「無声化する」と書けないのか。それは我々の話している言葉は「自然言語」だからである。自然言語は人々の間で自然発生的に生まれたもので、いってみれば、最初に言語ありきであって、その後に文法などが整理されてきた。そのため、共通語において定められたルールではなく、関東周辺での言葉がたまたま無声化していたというだけに過ぎない。よって、あくまでも「しやすい」あるいは「傾向にある」としかいえないのである。自然発生的に生まれた自然言語は、いってみれば、人間同士の接点の人工物である。この自然言語に対して、最初に文法ありきというものが「人工言語」だ。いい例はプログラミング言語である。文法に則っていない文字列は理解されない。そういえば、数十年前に世界の標準語になるかと注目されたエスペラント語も人工言語である。人工言語は、人間と人工の接点でもあり、人間と人間の冗長ない接点でもある。エスペラント語はその後どうなっただろうか。   (2021.4.16  続く)

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