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心に移りゆくよしなしごとを、教育、音声言語、認知科学、環境倫理などの視点から、そこはかとなく書いています
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自然と人工 3.自然はそのままにしておくのがベストか
自分の周りを見回してみれば、自然に見えるものの多くは人工物である。自然公園といわれるところでもかなり人間が手を加え管理している。全く人間が手を加えないものを自然とすれば、道がないなど人間がアクセスしにくいところでしか見られない。自然は手をつけずにそのままの状態で残すべきであるという人が多い。それはある部分賛同できるが、全面賛成できない側面がある。それは、自然を放置しておくと環境問題になってしまう場合があることだ。たとえば、日本の伊豆では、ニホンジカが多く繁殖し、ササや下草、若い木を喰いつくしてしまい植生を破壊しているという問題がある。そのため、狩猟の重要性が叫ばれているくらいだ。あるいは、手を加えられない地震や噴火などの災害は自然そのものであり、環境や生態系を変えてしまうこともある。自然は大切にすべきなことは言うまでもない。ただし、ある程度手を加えることもやむを得ない。人間のエゴと思われるかもしれないが、自然は管理しなければ、人間だけでなく動植物も滅んでいく可能性がある。例えば、土砂崩れを防ぐ植林や下刈り、富栄養化を防ぐ海底泥状態の改良などは、人間のみならず動植物を含む生態系を守る重要な人工といえる。自然対人工が善対悪であるという図式が必ずしも適切でないことがわかるかと思う。 (2021.3.19 続く)
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